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【心理師解説】オンラインで認知行動療法を受ける4つの方法と効果

認知行動療法
更新日:2024/07/24

【心理師解説】オンラインで認知行動療法を受ける4つの方法と効果

飛躍的なIT技術の進歩により、オンラインでカウンセリングを受けられる時代になってきましたね。特に、オンラインで【認知行動療法】を受けたいと考えている人は非常に増えています。

そこで、今回はオンラインで認知行動療法を受ける方法や、その効果について解説していきます。

認知行動療法を分かりやすく簡単に解説

まずは、認知行動療法がどんなものなのか、できるだけ簡潔に説明していきます。

認知行動療法(CBT)とは何か

認知行動療法は、英語で Cognitive Behavioral Therapy、略してCBTと呼ばれています。

創始者はアーロン・ベックという心理療法士です。

従来の人の心の深層を探っていくような心理療法ではなく、ストレスや困難な状況に対する考え方や行動パターンを変えることを目的として誕生した心理療法の一種です。

1970年代に発表された理論ですが、今も進化をしながら世間に広まり続けている、素晴らしい技法です!

認知行動療法の効果

認知行動療法は、幅広い精神疾患に対し、治療効果があると実証されています。

例)
・うつ病
・不安障害(パニック障害、社交不安障害、強迫性障害など)
・不眠症
・摂食障害  など

また、教育分野、スポーツ分野、ビジネスの世界でも、認知行動療法の考え方が取り入れられ、自己理解や自己実現のために活用されています。

認知行動療法の効果は、病気の治療・改善にとどまらず、健康な人の自己啓発にも貢献できると言えそうですね。

認知行動療法の対象者

認知行動療法はとても効果的な心理療法ですが、どんな状態の時でも受けてよい、というものではありません。

どのような場合は対象外となるのか、具体例を3つ挙げました。

例1:精神疾患の症状がとても強く出ている
認知行動療法を受けるタイミングではないといわれています。

まずはお薬など別のケアで症状を軽減してから、段階的に認知行動療法に取り組む方が良いでしょう。

例2:認知行動療法に懐疑的
そもそも効果を疑っている人は対象外になるでしょう。

認知行動療法では自分の考え方や行動の課題に真っ向から向き合う必要があり、治療に後ろ向きだと効果がでないかもしれないからです。

例3:安定した生活環境やサポート体制が整っていない
生活基盤が不安定だと、認知行動療法に取り組む環境にないと判断されるかもしれません。

まずは生活やサポート体制を整え、落ち着いた環境で認知行動療法を受けられるのが良いです。

認知行動療法はどこで受けられるのか

認知行動療法は、病院やクリニックなど、医療機関で受ける方法と、カウンセリングセンターなどの相談機関で受ける方法があります。

・医療機関
保険適用で認知行動療法を行ってくれる病院もあります。

ただ、まずは医師の診察を受けて、診断名が付き、認知行動療法が必要だと判断されたら、その先に心理療法士による認知行動療法が受けられる、というステップを踏まなければなりません。

非常に安心ではありますが、予約の取りにくさや、継続的に通院する大変さなど、ハードルが高いと感じる人もいるかもしれませんね。

・相談機関
カウンセラーが必要に応じて認知行動療法のプログラムを考え、ケアを進めていくことになります。

病院よりは敷居が低いと感じる、気軽に相談できる雰囲気など、通いやすさはあるかもしれません。

しかし、予約の問題や料金が高額であるなど、相談機関も継続して通う大変さを感じる人もいるようです。

オンラインで認知行動療法を受ける理由とメリット

なかなか気軽には受けられなかった認知行動療法ですが、近年では第三の選択肢として、オンラインで認知行動療法を受けられるようになりつつあります。

ここからは、実際にオンラインで認知行動療法を受けた時のメリットや効果について、解説していきますよ。

オンラインで受けるカウンセリングが人気な理由

近年、オンラインカウンセリングが人々に受け入れられ、広まり続けている理由はなんでしょうか。

オンラインカウンセリングが人気な理由は、下記の通りです。

理由1:時間や場所が自由に選べる
オンラインカウンセリングは、場所や時間を選ばず利用できるのが最大の特徴です。

日々忙しい人や、近所にカウンセリングを受けられる機関がない人にとっては、非常にありがたい仕組みです。

理由2:匿名性が守られる
オンラインカウンセリングの中には、チャットやメール、電話を使用することで、顔出し不要のままカウンセリングを受けられるものもあります。

理由3:対面よりコストがかからない
オンラインカウンセリングは、対面カウンセリングと比べて比較的費用が安く設定されていることが多いようです。

このような理由で、オンラインカウンセリングは利用する側からの支持を受けています。

1点注意が必要なのは、正確な病名の診断は医療機関を受診しないとできない、ということです。

自己判断せず、症状がある時はしっかり医療機関に相談した上で、適切な治療、カウンセリング方法を選びましょうね。

オンラインカウンセリングで認知行動療法を受けるメリット

オンラインで受けられるカウンセリングが人気となり広まる中でも、特に「認知行動療法を受けてみたい!」と考えている人が多いようです。

それには、以下のようなメリットがオンラインの認知行動療法にはあるからだと言えます。

メリット1:自分で繰り返しトレーニングできる
アプリやウェブサイト上で何度も見返せるオンラインの認知行動療法は、いつでも自分で繰り返しトレーニングをすることが可能です。

認知行動療法はスキルとして身につくものが多く、一度スキルが身につくと自分で再現して問題に対処できるので、繰り返しのトレーニングはとても大事です。

メリット2:薬と同等の効果が認められている
認知行動療法は、うつ病など一部の症状には薬と同程度の改善効果が認められるほど効果を発揮すると言われています。

薬のように副作用の心配が無いという点でも、安心感がありますね。

メリット3:自分のペースでできる
オンラインは自宅や好きな場所から好きなタイミングで受けられるため、対面カウンセリングよりもマイペースで進められることがメリットです。

意欲的に進めたいと思えばどんどんプログラムを先に進められますし、今は忙しい、疲れているから少しペースを落としたいと思えば、スローペースで進められます。

オンラインで認知行動療法を受ける4つの方法

オンラインで認知行動療法を受ける場合、カウンセラーとやり取りする方法、すなわちツールが必要です。

どんなツールを使うのかは、自分の現在の状態やライフスタイルに合わせて検討することになります。主なツールの紹介と、それぞれのメリットデメリットを整理しておきましょう。

①メールを使う
②チャットを使う
③電話を使う
④ビデオ通話を使う

方法①:メールを使う

自分の考えや思いを文字にするのが得意な人は、メール文章を使う方法がお勧めです。

一方で、文章を作るのが苦手で時間がかかってしまうという人には、あまりお勧めではありません。

方法②:チャットを使う

メールよりも手軽なチャット機能を使い、短い文章を会話形式でポンポンとやり取りする方法です。

チャットであれば文章作成が苦手でも、やり取りのハードルは低いでしょう。

ただし、カウンセラーからのメッセージが即座に返ってこないのが待てない、既読になったかどうかが気になる、という傾向が強い人にはおすすめできません。

方法③:電話を使う

カウンセラーと声だけでやり取りする方法は、しゃべるのが好きな人、言葉にして伝えること自体が発散になる人にはとてもおすすめです。

ただ、相手の表情が見えないことが不安、電話での沈黙がとても気になる、そういった感想を持つ人には、あまり向いていないかもしれません。

方法④:ビデオ通話を使う

一番リアルで対面するカウンセリングに近いのが、ビデオ機能を使ったカウンセリングです。

カウンセラーの顔も見えるし、自分の表情も届けられるので、カウンセラーの顔を見て話したい、自分の情報もたくさん伝えたいという人にはとてもおすすめです。

しかし、自分のカメラ映りが気になってしまう、お互いの顔が見えることで気が散る、という気持ちがある人には、おすすめできない方法です。

オンラインカウンセリングの評判は?感想・体験談を紹介

オンラインカウンセリングには様々な方法があることが分かったところで、実際にカウンセリングを受けた人たちはどのような感想を持つのでしょうか?

オンラインカウンセリングを利用した人のアンケートの声(※1)を参考にすると、下記のような感想が多いようです。

感想1:利便性が高い

時間が自由に設定でき、自宅から受けられることに対し使いやすさを感じた

感想2:カウンセリングへの敷居の低さ

相談センターや病院に通ってカウンセリングを受けることと比較すると、オンラインは気軽に利用できた

感想3:緊張感が少なくリラックスできる

実際に対面して見られているカウンセリングと比較して、オンラインだと緊張せずに話をすることができた

※1 2023「コロナ禍におけるオンライン・カウンセリングの活用に関する研究 : オンライン・カウンセリング利用者へのアンケート調査」教育人間科学部紀要 14 103-118, 青山学院大学教育人間科学部

認知行動療法を受けられるマインドバディ

アプリで受けられる認知行動療法は、カウンセラーとのやり取りのツールが選べたり、自分の症状に合わせて認知行動療法のプログラムを作れたりするなど、非常に使いやすくなっています。

ここでは、マインドバディという認知行動療法をサブスクで提供するアプリを例に、実際どんな風にアプリで認知行動療法を受けることができるのか、流れを見てみましょう。

ステップ1 学習コンテンツ・事前ワーク

アプリ内にあるシステムで、認知行動療法にはどんなスキルがあるのか、ポイントを学んだり、事前ワークの取り組み方を学びます。

ステップ2 オンラインカウンセリング

事前ワークの内容をもとに、アプリ内でオンラインカウンセリングを受けることができます。カウンセラーからの助言を受けながら、認知行動療法のスキルの精度を上げていきましょう。

ステップ3 ホームワーク

次回のカウンセリングまでに宿題が出されます。

宿題として事前ワークやカウンセリングで学んだスキルを試すことで、スキルが身に付きやすくなりますよ。

オンラインで認知行動療法をもっと身近なものにしよう

認知行動療法をオンラインで受けられるようになったことで、認知行動療法の理論やスキルは幅広く浸透し始めています。

自分の認知や行動を見つめ直したい時に、「そうだ!オンラインで認知行動療法を受けてみよう!」と気軽に相談できる、この先はそんな社会になるかもしれませんね。

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