カウンセリングは、今回紹介する8つの特徴の影響から「意味ない人」もいます。
悩みの解決に効果的なはずのカウンセリングが、なぜ意味ない人もいるのでしょうか。
今回の記事では、カウンセリングが意味ない人の特徴や、効果を得るための方法を紹介します。
記事を参考に、悩みの解決のためにカウンセリングを活用しながら、自らの未来をより良いものにしていきましょう。
臨床心理士/公認心理師
いけや さき
心理職として精神科病院や心療内科クリニック、児童発達支援事業所での勤務を経て、現在はフリーのカウンセラー、児童精神科の心理士として活動中。またマインドバディ株式会社をはじめとする複数の会社とライター契約し、心理学やメンタルヘルス、ライフスタイルに関するライター活動も行っている。
カウンセリングが意味ない人の特徴8選
カウンセリングが意味ない人の特徴は、次の8つです。
②自分自身と向き合いたくない
③考え方を変えたくない
④カウンセラー任せになっている
⑤カウンセリングで上手くいかなかったことがある
⑥カウンセリングを信用していない
⑦知識や方法を分かれば解決すると思っている
⑧人に勧められて受けに来た
今から紹介する特徴をもっている人は、カウンセリングが逆効果になることがあります。
詳しく見ていきましょう。
意味ない人の特徴①:すぐに効果が出ると思っている
カウンセリングを受ける人には「すぐに効果が出る」と思っている方がいます。
困っているのですから、即効性を期待する方も少なくありません。
確かにすぐ効果が出る人もいますが、解決したい悩みや心の状態によるもの。
早急に解決したい気持ちはわかりますが、即効性を求めていると、カウンセリングが意味ない人になってしまいます。
意味ない人の特徴②:自分自身と向き合いたくない
自分自身の内面や、過去の体験などに向き合いたくない人も、カウンセリングが意味ない人の特徴です。
無理につらい経験を思い出す必要はないですが、自分と向き合うというのは、前進するための行動。
自分自身を見つめ直し、受け入れ、未来のために何が必要かを客観的に考えると、解決策も見つかりやすくなります。
自分と向き合いたくない思いが強い人は、カウンセリングの効果が出にくく「意味ない」と思いやすいです。
意味ない人の特徴③:考え方を変えたくない
カウンセリングを受けていても、現状や考え方を変えたくない人はいるのです。
無意識のレベルで本人が気づいていない場合もあれば、「相手に変わってほしい」という思いをもっている人もいます。
意味ない人の特徴④:カウンセラー任せになっている
「プロのカウンセラーが、きっとなんとかしてくれるだろう。」
カウンセラー任せになり、受け身の姿勢な方も、意味ないと考えやすいです。
特に依存心の強い方や、自主的に何かを考えるのが苦手な人によくあるパターン。
カウンセリングは皆さんとカウンセラーの協力で成り立ちます。
カウンセラー任せの人は、「受けてるのに意味ない」と感じやすい可能性が高いです。
意味ない人の特徴⑤:カウンセリングで上手くいかなかったことがある
昔受けたカウンセリングが、上手くいかなかった人も「意味ない」と捉えやすいです。
考えられる上手くいかなかった原因を、以下にまとめてみました。
・カウンセラーとの相性が悪かった
・カウンセラーのスキルが不足していた
・1~3回程度でやめてしまった
当てはまるものはあるでしょうか?
きっと相性の合うカウンセラーもいるので、「次も意味ない」と捉えず、信頼してみてください。
意味ない人の特徴⑥:カウンセリングを信用していない
カウンセリングについて「話して何が解決するの?」と思っている人は少なからずいます。
カウンセリング自体、もしくはカウンセラーを信用していない人は、意味ないと感じやすいかもしれません。
信用していれば素直に受け止められる対話も、不信感をもっていると疑いの視点で捉えやすくなります。
意味ない人の特徴⑦:知識や方法を分かれば解決すると思っている
悩みは知識や方法を得れば解決すると思っている人がいます。
人間関係や自分の気持ちを、理屈で解決しようとしていませんか?
知識や方法を知っているのと知らないのでは、物事の捉え方は変わりますが、人間は複雑な生き物です。
資格の勉強とは異なり、カウンセリングで知識を詰め込むだけでは、解決しない悩みや課題もあります。
意味ない人の特徴⑧:人に勧められて受けに来た
両親やパートナーなど、人に勧められてカウンセリングに来た人には効果が出る人と出ない人がいます。
効果が出やすいのは、上記で紹介した7個の特徴に当てはまっていない人。
両親やパートナーに言われて、「確かに必要かも」と前向きな姿勢になっている人は、効果を実感できます。
一方、「なぜ受けなきゃいけないんだ」「話したって無駄だ」と思っている人は、受けても意味ない人です。
カウンセリングの意味ない人が効果を得る方法4選
カウンセリングが意味ない人の特徴に当てはまった人も、受けてはダメということではありません。
カウンセリングの効果的な4つの受け方を、以下にまとめました。
②共に考える意識をもつ
③心を開いて話をする
④病院で薬物治療を受けてみる
効果的な受け方を、詳しく説明していきます。
方法①:受ける目的や意味を明確にする
カウンセリングを受けてどうなりたいですか?
具体的なイメージができない場合は、ふわっとしたものでもいいのでカウンセラーに伝えてみてください。カウンセラーが一緒に考えてくれますよ。
方法②:共に考える意識をもつ
基本的にカウンセラーはアドバイスしないので、話せば解決するものではありません。
必要に応じて、助言や見解、提案を伝えることはありますが、いずれも以下の視点によって行われます。
・今が伝えるべきタイミングである
・クライエントの状況や心理面に合うか考慮されている
・絶対的なものではなく、選択肢の1つと捉えている
カウンセリングとは、クライエントが自分の力で問題解決ができるようにするための時間。
自分の力で解決や変化をしていけるように、対話を重ねていきます。
方法③:心を開いて話をする
カウンセラーに対して、遠慮したり隠し事をしたりするようでは、悩みは解決しません。
カウンセラーとクライエントという関係は、普段の人間関係とは異なるのです。
隠したり誤魔化したり、上手く話そうとすることで、「上手に話せなかった」と落ち込む人もいます。
勇気をもって、心を開き、カウンセラーに本音を話してみてください。悩みが解決するよう、カウンセラーが寄り添いながら、質問を投げかけて共に考えてくれますよ。
方法④:病院で薬物治療を受けてみる
カウンセリングが意味ない人のなかには、精神症状の影響から思考力が低下している方もいます。
考えるための力が少ないと、いくら目的や意味を明確にもっていても、進まないと感じやすいのも当然。
まずは精神症状の軽減のために、薬物治療をはじめてみることも、カウンセリングを意味あるものにする大事な行動です。
また、精神科医の主な役割は「診断と処方」。精神療法をじっくり行う医師もいますが、全員ではありません。
精神科医とカウンセラーの役割を理解することで、「医者に話を聴いてもらえなかった」と落ち込むことを防げますよ。
カウンセリングで得られる効果
カウンセリングで得られる効果は、以下の5つがあります。
・気持ちや状況の整理ができる
・自分の状態を客観的に把握できる
・悩みの原因や解決策が見つかる
・考え方の視野が広がる
カウンセリングは、休養や薬物治療だけでは解決しない根本的な課題や、考え方の偏りを見直せます。
同じようなことで悩みやすい人などは、精神症状がなくてもカウンセリングの効果が得られやすいですよ。
カウンセリングを受たほうがいい人
カウンセリングを受けた方がいい人や必要な方の特徴を、以下にまとめました。
・自己解決で乗り切ってきた
・自己肯定感や自尊心が低い
・人間関係に悩みやすい
・薬物療法や休養では回復しない
・マイナス思考やネガティブ思考である
カウンセリングとは、精神症状のある人だけのものではありません。
受けた方がいいか悩んだときは、受けた方がいいときなのです。
カウンセリングが意味がない人も目的をもって受けてみよう
カウンセリングが意味ない人の特徴を8個紹介しましたが、受けてはダメな人ではありません。
目的をもち、カウンセラーと協力して自分の思考や行動を変化させていきたい人は、一度カウンセリングを受けてみましょう。
効果を得るためにも、今回紹介した「カウンセリングの意味ない人が効果を得るには」を参考に受けてみてください。
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