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【心理士監修】セルフでできる認知行動療法5選!おすすめのアプリも紹介

認知行動療法
更新日:2024/05/24

【心理士監修】セルフでできる認知行動療法5選!おすすめのアプリも紹介

認知行動療法はセルフでも可能です。自分でやれるようになることで、日々感じるストレスや不安な気持ちを減らせます。

しかし、全ての認知行動療法をセルフでできるのではなく、種類や方法は限られており、注意点もあります。

そこで今回は、セルフで行える認知行動療法を臨床心理士が紹介します。認知行動療法を取り入れて、今よりも過ごしやすい日々を手に入れましょう。

臨床心理士/公認心理師の甘中亜耶

臨床心理士/公認心理師

いけや さき

心理職として精神科病院や心療内科クリニック、児童発達支援事業所での勤務を経て、現在はフリーのカウンセラー、児童精神科の心理士として活動中。またマインドバディ株式会社をはじめとする複数の会社とライター契約し、心理学やメンタルヘルス、ライフスタイルに関するライター活動も行っている。

認知行動療法とは

認知行動療法とは、うつ病に対する技法としてアメリカで誕生した精神療法・心理療法。世界にはさまざまな精神療法がありますが、認知行動療法は治療的効果が実証的に認められています。

認知行動療法の「認知」とは、物事の受け取り方や考え方のこと。その認知に働きかけ、適応的な思考に変えていくのが認知行動療法です。

私たちはストレスを感じる場面に遭遇すると、悲観的な考え方に偏りやすくなるところがありますよね。

認知行動療法では、偏りやすい考え方のバランスをとって、無理なく前向きな気持ちで生活できるような心の状態をつくっていきます。

セルフでできる認知行動療法5選

認知行動療法には数多くの種類がありますが、基本的には専門家とともに実践するものばかりです。

ここでは、以下の5つのセルフでできる認知行動療法を紹介します。

・週間活動記録表
・コラム法(セルフヘルプ式)
・リラクセーション法
・アサーショントレーニング
・マインドフルネス

認知行動療法①週間活動記録表(行動活性化)

週間活動記録表は、ワークシートを用いて自分の生活習慣や気分の変化を記録する方法です。

みなさんは「いつの間にか疲れている」という経験ってありませんか?

疲れは突然くるものではなく、日々のストレスが積み重なった結果。その積み重なりを観察し、今後の対策を取るための方法が週間活動記録表です。

肌荒れも普段の生活やストレスがたまった結果起きますよね。なんとなくやる気が出ない感じや、寝ても取れない疲れも同じです。

週間活動記録は、自分で自分の状態(気分や行動)を観察することから「セルフモニタリング」ともいわれています。

継続的にセルフモニタリングすることが大事なので、セルフモニタリングシートを参考にしながら簡易的な記録からはじめていきましょう。

認知行動療法②コラム法(セルフヘルプ式)

コラム法(認知再構成法)は認知行動療法のなかでも、セルフで行いやすい技法。今持っているネガティブな思考をバランスの取れた適応的な思考に変えていく方法です。

自分で行なうならセルフヘルプ式がおすすめ。セルフヘルプ式は、コラム法のワークシートを用いて自分で行なったものを専門家に共有してコメントをもらいます。

うつ病や強迫性障害など、精神疾患を抱えている人に限らず、ストレスや不安を抱えている人にもおすすめの方法ですよ。

認知行動療法③リラクセーション法

身体が感じる過剰な緊張状態を、緩めるための方法。

この緊張状態とは、身体に力が入っていてリラックスできていない状態のことです。

リラクセーション法には以下の3種類が存在します。

・呼吸法
・漸進的筋弛緩法
・自律訓練法

「自律訓練法」のみ、治療者・専門家の指導のもと受けることが推奨されています。

セルフでやるなら「呼吸法」や「漸進的筋弛緩法」にしましょう。特に「呼吸法」は、動画やわかりやすいパンフレットなども公開されていますよ。

認知行動療法④アサーショントレーニング

自分も相手も大切にしながら、円滑なコミュニケーションをとる方法。

絶妙なコミュニケーション方法なので難しいと感じる人もいますが、実際には難しいと感じる特別なスキルは必要ありません。

言い方や接し方を工夫したり、相手の評価や反応を必要以上に気にしないようにしたりするトレーニングをしていくことで身につけていきます。

認知行動療法⑤マインドフルネス

マインドフルネスは「今、ここ」に注目する方法です。

瞑想だけでなく、食事や掃除中、通勤時などにもマインドフルネスはできるので、自分の生活のなかで取り組みやすいものを選びましょう。

また、近年はマインドフルネスと似ているようで違う概念の「セルフコンパッション」もストレスケアの1つとして注目されています。

セルフコンパッションとは、直訳すれば「自分への思いやり」。自分の「あるがまま」を受け入れていくことで、本当に自分が叶えたいことのためのエネルギーを蓄えていきます。

マインドフルネスとセルフコンパッションは違う概念ですが、ストレスのかかる場面に対するネガティブな反応を減らしていくための方法としては共通していますよ。

セルフ認知行動療法のやり方

セルフで認知行動療法を行う際は、以下の3つの方法で行いましょう。

①本を購入する
②ワークシートを使う
③アプリを活用する

やり方①本を購入する

セルフで認知行動療法を行うなら、専門家監修の本を活用しましょう。

最も有名な大野裕先生のほかに、伊藤絵美先生、清水栄司先生などの本もおすすめです。

ワークがついていない本でも、認知行動療法の概念や考え方のコツがわかるので、ワークにこだわらず一度読んでみてもいいかもしれませんね。

やり方②ワークシートを使う

まずは、本を1冊購入してやり方を理解しておきましょう。

ワークは厚生労働省や医療機関が発行しているものがおすすめ。

以下の7つの構成で取り組む「コラム法」のワークが主流となっています。

①状況:ストレスになった出来事
②気分:そのときの気持ち
③自動思考:その瞬間に考えたこと
④根拠:自動思考を裏付ける事実
⑤反証:自動思考と反対の事実
⑥適応的思考:バランスのいい考え方
⑦気分の変化:適応思考を取り入れたあとの気分

ワークを繰り返すことで、ワークシートをやっていない時間も認知行動療法の思考が身についていきますよ。

やり方③アプリを活用する

アプリもワークシートと同様にコラム法が主流ですが、週間活動記録表ができるアプリもあります。

たとえばマインドバディのアプリでは、アムステルダム自由大学の研究で効果が立証されたアプローチを採用しています。

専門家のアドバイスを受けながら、以下のような認知行動療法プログラムが受けられます。

・コラム法
・マインドフルネス
・スキーマワーク
・問題解決技法

アプリとオンラインカウンセリングを併用して行うので、セルフだけどセルフだけじゃないサービスです。

認知行動療法をセルフで行う効果と注意点

認知行動療法自体は、世界的にも効果が認められている精神療法です。

しかし、セルフで行う場合は得られる効果が少々異なり、実践には注意点も必要となります。

セルフで認知行動療法をする場合の効果

1.思考のクセや問題点に気づける
2.ストレスが軽減する
3.精神疾患予防や再発予防にも効果がある
4.費用が対面式よりもリーズナブルとなる

1~3は専門家と行う対面式と同じ効果ですが、このあと紹介する注意点を意識しないと1~3の効果は得られなくなります。

セルフで認知行動療法をする注意点

認知行動療法はセルフでできますが、以下の2点のデメリット・注意点があります。

1.対面式よりも効果が出るまで時間がかかる
2.一人で問題点と向き合い、つらくなることがある

認知行動療法自体、精神状態が悪い時は治療を受けられないといわれています。

認知行動療法はセルフでもできますが、自分に合う正しい方法を知るためにも、最初のうちは専門家と行う方法も検討してみてくださいね。

セルフではなく専門家と認知行動療法をやる方法は?

認知行動療法はセルフでも行えますが、最初のうちは専門家と一緒にやるのもおすすめです。

専門家と一緒に認知行動療法をする場合は以下の方法があります。

①病院に受診する
②カウンセリングルームへ行く
③オンラインサービスを活用する

方法①病院を受診する

医師と行う認知行動療法は保険適応となります。

ただし、30分以上行うことが条件なので、多くの医療機関では臨床心理士や公認心理師と自費カウンセリングのなかで行なう認知行動療法が主流。

医師の判断によって受けられない場合もあるので、まずは医師の診察が必要となる医療機関の方が多いです。

費用は医療機関で異なりますが、だいたい1回8,000~10,000円(税込)くらいとなるでしょう。

うつ病や強迫性障害の方なら、認知行動療法と薬物療法を併用することで治療効果が高まるという研究も報告されています。

方法②カウンセリングルームへ行く

話をじっくり聴いてほしい人や、精神疾患ではない人ならカウンセリングルームもおすすめです。

病院とどっちがいいのか迷っている人は一度カウンセリングルームを訪れるのもいいかもしれませんね。

費用は病院の自費カウンセリングとほとんど変わらないでしょう。

方法③オンラインサービスを活用する

「近くに医療機関がない」
「身体不調はないけど認知行動療法を受けてみたい」
「病院には通っているけどカウンセリングを受けられる場所がない」

このような人にはオンラインサービスがおすすめ。オンラインサービスには以下の種類があります。

・チャットやSNS相談
・ZOOMやSkypeなど電話・ビデオ相談
・アプリを活用したサービス

これらを複数組み合わせて受けられる方法もあります。それが認知行動療法のサブスク「マインドバディ」です。

マインドバディは「ビデオカウンセリング」と「アプリ」を活用したサブスク。

臨床心理士や公認心理師と自分の症状をチェックしながら、プログラムを取り入れていくのでセルフと専門家カウンセリングとのいいとこどりができます。

オンラインサービスは近年増えてきているので、もし迷っている人がいたらマインドバディの無料体験を試してみてくださいね。

セルフ認知行動療法はストレス対策にもなる!

認知行動療法は今の自分を変えるだけでなく、未来の自分のストレス対策にもなります。

セルフで行えるようになれば、ワークシートをやっていない時間も自然に適応思考となれるでしょう。

セルフで認知行動療法をするなら、ネットで調べながら行うよりも専門家監修の本やワークシート、アプリなどをご活用ください。

マインドバディなら、今回紹介したコラム法やマインドフルネスのほかに、エクスポージャー法、問題解決技法などさまざまなプログラムがそろっています。

セルフで行う力をつけるために、まずはマインドバディの無料体験を受けてみませんか?

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